はじめに:品種でここまで違う!タマネギ選びの失敗談
ぼくが貸し農園を借りて最初の頃、「どれでもタマネギはタマネギでしょ?」なんて思っていました。でも実際に育ててみると、品種で難易度も出来高もぜんぜん違うんです。
特に、「早生・中生・晩生」この3つの違いが分からないまま植えると、収穫時期のズレや育たない原因になります。
この記事では、10年間いろいろ育てて「これは間違いない!」と思えた品種だけを紹介します。
タマネギの品種は“3タイプ”に分かれる
まずは基本の分類を整理します。
- 早生(わせ):収穫早い・甘い・貯蔵性は短い
- 中生(なかて):バランス型・家庭菜園の王道
- 晩生(おくて):収穫遅い・大きくなる・貯蔵性抜群
同じタマネギでも、育つスピードも味もまったく違います。
①【早生】新玉ねぎを楽しむなら「貴錦(たかにしき)」
春にみずみずしい“新玉”を味わいたいなら、早生の「貴錦」がおすすめです。ぼくは3年連続で育てましたが、とにかく失敗しにくい。
■ 特徴
- 甘みが強くて生食向き
- 肥大しやすいので大玉になりやすい
- トウ立ちが少なく初心者向き
■ 山ちやんの育ててみた感想
収穫が早いので畑の回転率が上がるのがありがたい。週末菜園家には優しい品種です。
ただし、長期保存ができないので、食べる分だけにすると◎。
②【中生】迷ったらこれ!「ソニック」
家庭菜園で一番人気なのが「ソニック」。苗売り場にもよく出ていて、貸し農園でも育てている人が多いです。
■ 特徴
- とにかく育てやすい
- 病気に強い(ベト病に強い)
- 玉の大きさが揃う
■ 山ちやんの育ててみた感想
“安定のソニック”と言いたくなるほど、とにかく安心して育てられる品種。大玉も中玉もバランスよくできて、毎年コンスタントに収穫できます。
初めて貸し農園を始める人にも圧倒的におすすめです。
③【晩生】長く保存したいなら「ネオアース」が最強
ぼくが一番好きな晩生品種が「ネオアース」です。農家さんにも人気が高い“ど安定の貯蔵品種”。
■ 特徴
- 保存性がとにかく高い(8月末〜10月まで余裕)
- 大玉になりやすい
- トウ立ちしにくく育てやすい
■ 山ちやんの育ててみた感想
ネオアースは本当に丈夫。夏を越えてもしっかり形が残っているので、家庭の常備野菜として最強です。
晩生なので収穫が遅いですが、その分玉の締まりが良くて保存性がバツグンです。
④【変わり種】甘さが段違い「アトン(赤タマネギ)」
サラダに使うなら、ぼくのおすすめは赤タマネギの「アトン」。
■ 特徴
- 辛味が少なく生食向け
- 甘さがしっかりある
- 色が鮮やかで料理映えする
■ 山ちやんの育ててみた感想
初めて育てた時、「こんなに甘いの!?」と驚きました。
市販の赤タマネギより柔らかくて、サラダにのせるだけで食卓が華やかになります。
ただし、貯蔵性は低いので早めに食べきる前提で。
用途別:どの品種を選べばいい?
目的別におすすめ品種をまとめると…
| 目的 | おすすめ品種 |
|---|---|
| 新玉ねぎを食べたい | 貴錦(早生) |
| 失敗しない品種がいい | ソニック(中生) |
| 長期保存したい | ネオアース(晩生) |
| サラダで使いたい | アトン(赤タマネギ) |
栽培難易度:品種でどう変わる?
実際に育ててみて感じた“難易度の差”はこんなイメージです。
- ソニック(中生)…難易度:★☆☆(初心者向き)
- ネオアース(晩生)…難易度:★★☆(中級者向き)
- 貴錦(早生)…難易度:★★☆(中級者向き)
- アトン(赤)…難易度:★★★(やや難)
特に赤タマネギは霜に弱く、浮き上がりが多いので注意が必要です。
まとめ:品種選びは“目的”と“保存性”で決めると失敗しない
タマネギは育てる期間が長いので、品種選びが決まると管理が本当に楽になります。
ぼくのおすすめ4品種をまとめると──
- 貴錦(早生):甘い・生食向け
- ソニック(中生):栽培安定・初心者向け
- ネオアース(晩生):貯蔵性最強
- アトン(赤):色鮮やか・甘い
貸し農園・家庭菜園では、早生+中生+晩生の3種類をセットで植えると、収穫が長く楽しめるのでおすすめです。
あなたの今年の畑が、より豊かなタマネギ畑になりますように。