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結論から言うと、ネギは寒さに強く、育てやすい野菜ですが、白い部分をしっかり育てる「長ネギ」は、土寄せの手間と、長い栽培期間が必要です。初めての方は、手軽に育てられる「葉ネギ・小ネギ」から始めて、慣れてきたら長ネギに挑戦する、という順番がおすすめです。
この記事では、ネギの種類の違いから、植え付け、土寄せ、収穫、保存まで、栽培ノートとして順番にまとめました。今の時期は、まずこれだけ覚えておけば大丈夫ですよ。

この記事でわかること
- 長ネギと葉ネギの違いと、選び方
- 植え付けの方法(溝・株間・深さ)
- 土寄せと追肥のコツ
- 収穫の目安と、保存の方法
- 連作・病害虫の考え方
長ネギと葉ネギの違い
| 種類 | 食べる部分 | 栽培期間 | 手間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 長ネギ(根深ネギ・白ネギ) | 白い部分(軟白部) | 半年〜1年かかることもある | 土寄せを何回も行う | じっくり育てたい方 |
| 葉ネギ・小ネギ | 緑の葉 | 短い | 少ない | 初めての方、プランター |
長ネギは、土寄せを繰り返すことで、白い部分を長く伸ばします。栽培期間が長く、畑のスペースを長期間使います。一方、葉ネギ・小ネギは、栽培期間が短く、わずかなスペースやプランターでも育てられます。
栽培カレンダー(目安)
数値は、種苗会社などの公開情報にもとづく一般的な目安です。品種・地域によって前後するため、種袋の記載を優先してください。
| 作型 | 内容 |
|---|---|
| 春まき | 低温期に保温して種まき・育苗し、夏に植え付け、晩秋〜冬に収穫 |
| 秋まき | 秋に種まきして越冬させ、春に植え付け、初秋〜初冬に収穫 |
| 春植え(苗) | 3月中旬〜4月ごろ |
| 夏植え(苗) | 7月ごろ |
苗を購入して植え付ける方法なら、種まきと育苗の手間を省けます。長ネギは、全体で半年〜1年かかることもあるため、計画的に始めましょう。
土づくり:水はけを良く
ネギは、乾燥には比較的強い一方で、過湿に弱い性質があります。
- 水はけの良い畑を選ぶ
- 植え付けの2週間前までに、石灰・堆肥・元肥を入れて耕す
- 長ネギは、土寄せ用の土を確保できる畝幅を取る
堆肥の使い方は、「家庭菜園の土づくり、堆肥・腐葉土の使い方」の記事をご覧ください。
植え付け:溝に、浅く立てかける
長ネギの植え付けでは、次の方法が紹介されています。
- 草丈30〜40cmほどの苗を用意する(大中小のサイズ別に分けて、同じ大きさをそろえて植えると、生育がそろいやすい)
- 畝の中心に、深さ30cmほどの植え付け溝を掘る
- 溝の壁に、苗を立てかけるように、株間5〜8cm程度で並べる
- 根が隠れる程度に、浅く土をかぶせる
- わらや枯れ草を敷くと、乾燥と雑草を防げる
植え付けて葉が立ってきたら、根づいたサインです。深く植えすぎると、生育が悪くなります。「浅く、立てかける」のがポイントです。
土寄せと追肥:長ネギ栽培の最大のポイント
土寄せは、白い部分(軟白部)を伸ばすための作業です。回数と時期の目安は、次のとおりです。
| 回 | 時期の目安 | 追肥 |
|---|---|---|
| 1回目 | 植え付け後30〜40日 | あわせて追肥 |
| 2回目 | 1か月後 | あわせて追肥 |
| 3回目 | さらに1か月後 | あわせて追肥 |
| 4回目 | 収穫の30〜40日前 | 追肥なし |
資料によっては、約1か月おきに4〜5回とされています。土寄せは、株の片側を寄せたら、数日〜翌週にもう片側を寄せるなど、一度に行わないほうが、根を傷めにくいと紹介されています。
土寄せの注意
- 葉の分かれ目(生長点)に、土をかけすぎない
- 土を寄せる前に、株元の雑草を取り除く
- 寄せる高さは、収穫サイズの数cm手前まで
土寄せのしすぎで、葉の分かれ目まで土が入ると、生育が止まったり、傷んだりします。少しずつ、様子を見ながら寄せてください。
水やり・病害虫
水やりは、苗が根づくまでは、乾かさないよう気をつけます。根づいたあとは、過湿を避けて、土の表面が乾いたときに与える程度で十分です。
主な害虫は、次のとおりです。
| 害虫 | 被害 | 対策 |
|---|---|---|
| ネギハモグリバエ | 葉に白い筋ができる | 防虫ネットで防ぐ。被害葉は取り除く |
| ネギコガ | 葉を食べる | 早期に見つけて取り除く |
| ネギアザミウマ | 葉が白くかすれる | 発生しやすい乾燥期に注意 |
| アブラムシ | 葉に群がる | 見つけたら早めに対処 |
病気は、葉の病気や、湿気による病気が出ることがあります。風通しと水はけを良くしておきましょう。
連作の考え方
自治体の資料では、ネギは1年あける例が紹介されています。旧記事では、「ネギは連作にある程度強い」と書いていましたが、根拠が確認できなかったため、訂正しました。ネギ類(ネギ・タマネギ・ニンニク・ニラ)は同じ仲間のため、続けて同じ場所に植えないほうが安心です。連作の考え方は、「連作障害とは?家庭菜園での基本の対策と輪作のコツ」にまとめています。
収穫と保存
長ネギは、秋から収穫を始められます。大きく育ったものから、食べる分だけ抜いて収穫します。小さいうちに抜いて、薬味に使う方法もあります。収穫しないで畑に残しておくと、翌年春にネギ坊主が出るころまで、収穫を続けられるとも紹介されています。
- 収穫は、株元の土を少し掘ってから、まっすぐ引き抜く
- 収穫したネギは、泥を落として、新聞紙に包んで、冷暗所や冷蔵庫の野菜室に置く
- 土に植えたまま、必要な分だけ収穫する方法も便利
- 長く保存したいときは、刻んで冷凍する方法もある
葉ネギ・小ネギを育てるなら
葉ネギ・小ネギは、栽培期間が短く、初心者の方に向いています。
- プランターや、小さなスペースで育てられる
- すじまきして、込み合ったら間引きながら収穫する
- 草丈が十分に伸びたら、必要な分だけ切り取る
- 株元を残して切ると、再び葉が伸びてくる
「プランターでもできる家庭菜園、ベランダ栽培の始め方」の記事も、参考にしてください。
失敗しやすいポイント
| 症状 | 主な原因 | 対策の考え方 |
|---|---|---|
| 白い部分が短い | 土寄せが足りない、溝が浅い | 土寄せを、間をあけて繰り返す |
| 株が弱る | 土寄せで生長点に土をかけた | 生長点より、下までにとどめる |
| 葉が黄色い | 過湿、肥料不足、病気 | 水はけを見直す。追肥を検討する |
| 葉に白い筋 | ネギハモグリバエなど | 防虫ネット、被害葉の除去 |
| 苗が根づかない | 深植え、乾燥 | 浅く植える。乾燥させない |
プランターで育てる場合の手順
葉ネギ・小ネギは、プランターでも育てやすいです。
- 深さのあるプランターに、野菜用培養土を入れる
- すじまきにして、薄く土をかぶせ、水をやる
- 込み合ったところを間引きながら、育てる
- 草丈が伸びたら、必要な分だけ、切り取って収穫する
- 株元を残して切ると、再び葉が伸びてくる
水やりは、土の表面が乾いたら、たっぷり与えます。ただし、過湿に弱いため、受け皿に水を溜めっぱなしにしないでください。
苗の選び方と、購入のポイント
苗を買って植え付ける場合は、次の点を見て選びます。
- 草丈が30〜40cm程度で、茎が太すぎず、細すぎない
- 葉に傷や、黄色い変色がない
- 根が白く、元気に見える
- 同じ大きさの苗を、そろえて選ぶ(生育がそろいやすい)
購入した苗は、植え付けまで、乾燥させないよう、日陰で保管してください。
初めての年の、おすすめスケジュール
初めてネギを育てる方は、次のような流れが、取り組みやすいです。
- 春〜初夏:葉ネギ・小ネギを、プランターか畑の一角で育てる。収穫と再生を体験する
- 夏:長ネギの苗を購入して、溝に植え付ける(7月ごろの夏植えの例)
- 夏〜秋:土寄せと追肥を、約1か月おきに繰り返す
- 秋〜冬:大きく育ったものから、食べる分だけ収穫する
- 翌春:残した株を、ネギ坊主が出る前に、収穫を終える
葉ネギで、水やりや追肥の感覚をつかんでから、長ネギに挑戦すると、無理なく進められます。
収穫したネギの食べ方・保存
- 白い部分は、鍋物や焼き物、炒め物に
- 緑の部分は、薬味や、スープの具に
- 刻んで冷凍すると、使いたい分だけ取り出せる
- 土付きのまま、新聞紙に包んで、冷暗所に置く保存方法もある
ネギは、収穫後も、時間がたつと、水分が抜けていきます。早めに使い切るのが、いちばんおいしくいただくコツです。
最後に
ネギは、植え付けたあとの、土寄せと追肥が、長ネギ栽培の中心です。葉ネギ・小ネギで感覚をつかんでから、長ネギに挑戦すると、無理なく進められます。うまくいかなかった年は、記録をもとに、次のシーズンに生かしてください。
土寄せのための、道具の目安
- 鍬(くわ)や、移植ごて:土を寄せるときに使う
- 軍手:作業中の手を守る
- じょうろ:植え付け直後の水やりに
- 防虫ネット:虫が多い時期に
土寄せは、体力を使う作業です。一度にがんばりすぎず、少しずつ進めましょう。
ネギは、いったん植え付けると、長く収穫を楽しめる野菜です。畑の様子を、見に行く楽しみも増えますよ。
のんびり、土寄せを楽しんでください。
まとめ
- ネギは、寒さに強く、過湿に弱い。水はけの良い畑を選ぶ
- 長ネギは、溝に浅く立てかけて植え、土寄せと追肥を繰り返す
- 土寄せは、約1か月おきに4〜5回。生長点に土をかけすぎない
- 葉ネギ・小ネギは、栽培期間が短く、初心者向き
- ネギ類は、続けて同じ場所に植えないほうが安心
よくある質問(FAQ)
Q. ネギは、初心者でも育てやすいですか?
葉ネギ・小ネギは、育てやすく、初心者向きです。長ネギは、土寄せの手間と時間がかかるため、慣れてから挑戦するのがおすすめです。
Q. プランターでも、長ネギは育てられますか?
深さのあるプランターなら育てられますが、土寄せのしやすさを考えると、葉ネギのほうが向いています。
Q. 土寄せをしないと、どうなりますか?
白い部分が伸びず、緑の部分が多いネギになります。長ネギらしい白い部分を作りたい場合は、土寄せが必要です。
Q. ネギ坊主が出てしまいました。どうすればいいですか?
ネギ坊主が出ると、茎が固くなりやすいです。早めに摘み取ると、株への負担が減ります。

