
※イメージ画像です(AIにより生成)
結論から言うと、ソラマメ栽培の成功は、「10〜11月に種をまき、小さな苗で冬を越させる」「アブラムシを徹底的に防ぐ」「収穫は、さやが下を向いたら、すぐに」の3つにかかっています。ソラマメは、育てるのは意外と難しくない野菜です。ただ、収穫したあとは、鮮度がすぐに落ちるので、「採れたてを食べる」のが、家庭菜園ならではの楽しみです。
今ごろは、ちょうど種まきの準備を始める時期です。この記事では、種まきから収穫までを、栽培ノートとして、順番に整理しました。今の時期は、まずこれだけ覚えておけば大丈夫ですよ。
この記事でわかること
- 種まきの時期と、種の向き
- 土づくりと、肥料の目安
- 冬越しと、摘心・整枝の考え方
- アブラムシ対策(いちばん大切な病害虫対策)
- 収穫の見極めと、連作の注意
ソラマメの年間スケジュール(目安)
数値は、農業メディアなどの公開情報にもとづく一般的な目安です。地域や品種で前後します。
| 時期 | 作業 |
|---|---|
| 植え付けの2週間前 | 堆肥と苦土石灰を入れて耕す |
| 植え付けの1週間前 | 化成肥料を入れて耕す |
| 10〜11月 | 種まき(または、苗の植え付け) |
| 12月ごろ | 防寒、摘心を行う方法もある |
| 3月上旬 | 整枝と追肥 |
| 4月以降 | アブラムシに注意 |
| 5月ごろ | 収穫(さやが、下向きになったら) |
種まきの時期と、まき方
種まきの時期は、10〜11月です。冬越しをして育つソラマメは、晩秋に種をまいて、耐寒性の強い小さな苗で、冬を越すのが、一般的とされています。早くまきすぎて、苗が大きくなりすぎると、寒さで傷みやすくなります。
まき方のポイント
- 株間は、40〜50cm程度(資料の例)
- 1か所に、2〜3粒ずつ、まく
- 覆土は浅めに。種の頭が、少し見えるくらい
- 種の向きは、黒い筋(おはぐろ)を下にする。「ニヤニヤ笑っている口元を下にして」と覚えると、わかりやすい
- カラスに食べられやすいので、ネットなどで、物理的に覆う
「おはぐろ」とは、豆の端にある、黒い部分のことです。ここから、根が出てくるため、下向きに、まきます。鳥害の対策は、「ヒヨドリ・カラスから野菜を守る防鳥ネットの使い方」の記事を、参考にしてください。
苗から育てる場合
種まきから育てるのが難しいときは、園芸店の苗を、植え付ける方法もあります。苗は、がっしりとして、葉の色が濃く、小さめのものを選ぶと、冬越しに強いとされます。
土づくりと、肥料の目安
公開情報では、次のような目安が、紹介されています(1㎡あたり)。
| 肥料 | 量の目安 | 入れる時期 |
|---|---|---|
| 堆肥 | 約2kg | 植え付けの2週間前 |
| 苦土石灰 | 約50g | 植え付けの2週間前 |
| 化成肥料(8-8-8の場合) | 約50g | 植え付けの1週間前 |
畑の状態や、使う肥料の種類で、最適な量は変わります。肥料の袋に書かれた、使用量の目安も、確認してください。ソラマメは、窒素肥料が多いと、葉ばかり茂りやすくなります。肥料を、入れすぎないのが、ポイントです。
堆肥の使い方は、「家庭菜園の土づくり、堆肥・腐葉土の使い方」でも、解説しています。
冬越しの管理
ソラマメは、寒さに、ある程度は強い野菜ですが、霜や、冷たい風で、葉が傷むことがあります。
- 株元に、わらや枯れ草を敷く
- 北風が強い場所では、風よけを設ける
- 寒い日には、不織布をかける
- 鳥に、苗を傷つけられないよう、ネットは、そのまま、続ける
過保護にしすぎる必要は、ありません。「少し傷んでも、春に回復する」ことも多いです。
摘心と整枝の考え方
摘心とは、伸びている茎の先を、摘み取る作業です。わき芽の成長を促して、さやの数を、整える目的で行われます。
農業メディアの資料では、次のような方法が、紹介されています。
- 摘心:12月中旬〜下旬に、真上に伸びている主軸を、1本摘み取る
- 整枝:3月上旬に、わき芽の数が、全部で5〜8本になるように、整える
- 追肥:3月上旬に、1株に、スプーン1杯程度の化成肥料
- 目標の着果は、1株に60〜80さや程度
摘心の時期ややり方には、さまざまな方法があります。詳しくは、「ソラマメの摘芯の時期とコツ」の記事も、あわせてご覧ください。
アブラムシ対策:いちばん大切
ソラマメは、ウイルス性の病気に弱く、その病気を運ぶアブラムシを、徹底的に防ぐ必要があるとされています。
発生しやすい時期
- 植え付け直後
- 4月以降、収穫の直前
対策の考え方
- 植え付けの直後から、防虫ネットや、不織布などで、物理的に防ぐ
- 葉や茎の先端に、アブラムシがついていないか、こまめに見回る
- 見つけたら、早めに取り除く(数が少ないうちが、効果的)
- 農薬を使う場合は、野菜の種類に、使える製品かどうか、ラベルを必ず確認する
農薬を使わない虫よけの考え方は、「家庭菜園で農薬を使わない虫除け方法」の記事でも、紹介しています。虫全般の対策は、「ヨトウムシ・アオムシ対策、家庭菜園でできる予防法」もご覧ください。
収穫の見極め
ソラマメは、さやが、上を向いて育ち、豆が大きくなると、その重みで、下に垂れてきます。この、下を向いたときが、収穫の目安です。
| 目安 | 内容 |
|---|---|
| さやの向き | 上向きから、下向きに垂れてくる |
| さやの表面 | うぶ毛がなくなって、光沢が出る |
| 色 | 濃い緑色になる |
| 豆の確認 | 試しに1つ開けて、豆の口の部分(おはぐろ)が、黒くなっていれば、成熟している |
おいしく食べられる期間は、短く、3日程度といわれます。収穫したら、できるだけ早く、さやごとゆでるなどして、食べましょう。さやから取り出して、時間がたつと、風味が落ちやすいです。
連作に注意
ソラマメは、マメ科です。マメ科の野菜は、連作に弱いとされています。資料によって、「1年空ければ問題ない」「4〜5年は空けたい」と、幅があります。自治体の資料には、ソラマメは3年あける例もあります。同じ場所で続けて育てないよう、育てた場所を、記録しておきましょう。詳しくは、「連作障害とは?家庭菜園での基本の対策と輪作のコツ」をご覧ください。
プランターで育てるなら
ソラマメは、プランターでも、育てられます。
- 深さのある、大きめのプランターを選ぶ
- 水はけのよい、野菜用の土を使う
- 冬は、日当たりがよく、風の当たりにくい場所に置く
- アブラムシと鳥の対策は、畑と同じように行う
プランターは、土が乾きやすいため、水切れに気をつけてください。
失敗しやすい点
| 失敗の例 | 対策 |
|---|---|
| 種の向きを間違えて、発芽が悪い | おはぐろを、下に向けてまく |
| 苗が、カラスにやられた | 種まき直後から、ネットで覆う |
| 冬までに、大きくなりすぎた | まき時を、早めすぎない |
| さやがつかない | 肥料の入れすぎ、日当たり不足、アブラムシの被害を確認 |
| 収穫が、遅れてしまった | さやが下向きになったら、早めに収穫する |
月別・作業チェックリスト
| 時期 | チェックしたいこと |
|---|---|
| 植え付けの前 | 前作がマメ科ではないか。堆肥・石灰・肥料の準備はできたか |
| 種まきの日 | おはぐろを下に向けたか。ネットで覆ったか |
| 11月 | 発芽しているか。鳥に食べられていないか |
| 12月 | 霜・寒風の対策をしたか。摘心をするか決めたか |
| 1〜2月 | 株元の土が、霜で浮いていないか見る |
| 3月 | 整枝と追肥をしたか。アブラムシの見回りを始めたか |
| 4月 | アブラムシがついていないか、毎週確認する |
| 5月 | さやが、下向きになっていないか、毎日見る |
収穫したあとの、食べ方の目安
ソラマメは、鮮度が落ちやすいので、収穫したら、すぐに食べるのがいちばんです。
- さやごと、塩ゆでにする
- さやごと、焼く(さやの中で、蒸し焼きになる)
- さやから出した豆を、薄皮ごと、調理する(料理による)
- 食べきれない分は、さやから出して、塩ゆでにしてから、冷凍する方法もある
さやから出した豆は、時間がたつと、風味が落ちやすいため、調理する直前に、出すのがおすすめです。
育ちが悪いとき
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 発芽しない | 種の向き、鳥害、土の乾燥 | まき方を見直す。ネットで覆う |
| 苗が、冬に枯れた | 寒風・霜・水切れ | 防寒と、水やりを見直す |
| 葉ばかり茂って、さやがつかない | 肥料(窒素)が多い | 肥料を控える |
| 葉や茎が、変色・縮れる | アブラムシ、ウイルス病 | アブラムシを防ぐ。病気の株は取り除く |
| さやが、小さい・少ない | 日当たり、整枝、追肥 | 日当たりと、肥料を見直す |
まとめ
- ソラマメの種まきは、10〜11月。おはぐろを下にして、浅くまく
- 小さな苗で、冬を越させる。霜と風、鳥害から守る
- アブラムシは、ウイルス病を運ぶため、いちばん大切な病害虫対策
- 収穫は、さやが下向きになり、光沢が出たときに。採れたてを、すぐに食べる
- マメ科は連作に弱い。育てた場所を記録して、数年空ける
よくある質問(FAQ)
Q. 苗から育てても、いいですか?
はい。園芸店で苗を購入して、植え付ける方法もあります。小さくて、がっしりした苗を選びましょう。
Q. 種が、鳥に食べられないか心配です。
カラスなどによる食害が、紹介されています。種まきのあとは、ネットや不織布で覆うのが、基本の対策です。
Q. 摘心をしないと、どうなりますか?
摘心をしなくても、育ちますが、わき芽の成長や、さやの数に、影響が出る場合があります。やり方や時期の考え方は、記事「ソラマメの摘芯の時期とコツ」をご覧ください。
Q. アブラムシに、農薬を使ってもいいですか?
使う場合は、ソラマメに使える製品かどうか、ラベルの表示を確認してください。使用方法や回数は、必ず守ります。農薬を使わず、見つけたら取り除く方法や、ネットで防ぐ方法もあります。
Q. 収穫したソラマメは、どのくらい日持ちしますか?
鮮度が落ちやすく、おいしく食べられるのは、3日程度といわれます。早めに食べましょう。
Q. 種まきの時期を、逃してしまいました。
苗を購入して、植え付ける方法があります。園芸店の案内で、植え付けの適期を、確認してください。
Q. 日当たりが、悪い場所でも、育ちますか?
日当たりが悪いと、さやがつきにくくなります。できるだけ、日当たりのよい場所を選びましょう。
Q. 収穫の回数は、何回ですか?
さやが、順に熟していくため、下向きになったものから、数回に分けて収穫します。
