タマネギ栽培はシンプルに見えて、実は疑問だらけ。深さは?肥料は?冬の霜は?トウ立ちは?――。貸し農園歴10年の山ちやんが、これまで相談された質問や自分が悩んだポイントを「Q&A形式」で分かりやすくまとめました。
- はじめに:タマネギ栽培は“素朴だけど奥深い”
- 【Q1】タマネギの植え付け深さはどれくらい?
- 【Q2】苗はどれくらいの太さが良いですか?
- 【Q3】植え付け後に水やりは必要ですか?
- 【Q4】追肥はどのくらい必要ですか?
- 【Q5】冬に苗が浮き上がるのはなぜ?どうすれば良い?
- 【Q6】葉先が黄色く枯れたけど大丈夫?
- 【Q7】葉がすぐ倒れるのは失敗?
- 【Q8】トウ立ちしたタマネギはどうすればいい?
- 【Q9】病気を予防するにはどうすれば?
- 【Q10】収穫のタイミングはいつ?
- 【Q11】収穫後、玉が小さいのはなぜ?
- 【Q12】貯蔵できない/すぐ腐るのはなぜ?
- 【Q13】マルチは必要?なくても育つ?
- 【Q14】同じ場所に毎年植えても良い?(連作)
- 【Q15】植え付け時期が遅れたらどうする?
- まとめ:タマネギは疑問を1つずつ解消すれば“必ず上達する”作物
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はじめに:タマネギ栽培は“素朴だけど奥深い”
タマネギは半年以上育てる作物ですが、基本はシンプル。しかし、ちょっとした疑問の積み重ねで失敗につながることも多い野菜です。
ぼく自身、初めての年は分からないことだらけで、隣の区画のおじいさんに何度も助けてもらいました。
この記事では「タマネギ栽培で特に聞かれる質問」を中心に、初心者〜中級者がつまずきやすいポイントを一気に解決していきます。
【Q1】タマネギの植え付け深さはどれくらい?
A:白い部分がギリギリ隠れる「3cm」が最適。
深すぎると玉が太らず、浅すぎると霜柱で抜けます。
正直、深さのミスが一番多いです。
【Q2】苗はどれくらいの太さが良いですか?
A:鉛筆より少し細い“中苗”がベスト。
- 太い苗 → トウ立ちしやすい
- 細い苗 → 冬越しできない
見た目はつい太い苗を選びたくなりますが、それが落とし穴です。
【Q3】植え付け後に水やりは必要ですか?
A:最初の1回だけでOK。
タマネギは乾燥に強く、過湿を嫌います。
秋〜冬は雨だけで十分です。
【Q4】追肥はどのくらい必要ですか?
A:2月と3月の“2回だけ”。量はひとつまみ。
- 2月中旬:生育のスイッチ
- 3月上旬:最終仕上げ
それ以外の追肥は逆効果。
肥料のやりすぎはトウ立ちの原因になります。
【Q5】冬に苗が浮き上がるのはなぜ?どうすれば良い?
A:霜柱の力。指で軽く押し戻せばOK。
寒い日は土が凍って持ち上がり、苗が浮きます。
根が切れてしまう前に押し戻すのが大事。
【Q6】葉先が黄色く枯れたけど大丈夫?
A:冬は普通。春に広がる場合はベト病の可能性。
- 冬の枯れ → 正常
- 春の枯れ → 病気の可能性(早期除去)
【Q7】葉がすぐ倒れるのは失敗?
A:早すぎる倒伏は栄養不足。通常は5月に自然に倒れます。
春先の倒伏は「植え付けの浅さ」や「根のダメージ」が原因。
【Q8】トウ立ちしたタマネギはどうすればいい?
A:早めに収穫して消費。保存はできません。
トウ立ちの原因は――
- 太い苗を植えた
- 追肥が多い
- 寒暖差が激しい年
花芽が伸びてしまうと元には戻らないので早めに収穫です。
【Q9】病気を予防するにはどうすれば?
A:風通し・排水・肥料控えめ、この3つが最重要。
特にタマネギが苦手なのは湿気。
高畝+黒マルチ+15cm株間でリスクを大きく減らせます。
【Q10】収穫のタイミングはいつ?
A:葉が倒れてから1週間待つ。
すぐ抜くと首が太く、貯蔵性が激減します。
【Q11】収穫後、玉が小さいのはなぜ?
A:原因は植え付け深さ・肥料・品種の3つ。
- 深植え → 太らない
- 肥料過多 → 葉ばかり大きくなり玉ができない
- 品種 → 早生は小玉になりやすい
【Q12】貯蔵できない/すぐ腐るのはなぜ?
A:乾燥不足・保存環境・収穫時期のいずれか。
- 葉倒れ直後に抜いた → 首が締まっていない
- 乾燥が不十分 → 湿気を含んで腐りやすい
- 湿気の多い場所で保存 → カビ発生
しっかり乾かして涼しい場所で保存が基本。
【Q13】マルチは必要?なくても育つ?
A:週末菜園家は“絶対にマルチ推奨”。
- 雑草防止
- 保温
- 霜の浮き上がり防止
- 泥はね防止
マルチなしでも育ちますが、手間が倍増します。
【Q14】同じ場所に毎年植えても良い?(連作)
A:NG。3年以上は間隔を空けるのが理想。
ネギ類の連作障害は強め。
とくに病気(ベト病・さび病)が出やすくなります。
【Q15】植え付け時期が遅れたらどうする?
A:遅れた分だけ苗が太りやすくなり、トウ立ちリスクが上がります。
11月下旬〜12月の植え付けは「中苗」でも太苗化しやすいので注意。
まとめ:タマネギは疑問を1つずつ解消すれば“必ず上達する”作物
タマネギ栽培は難しそうに見えますが、実はポイントを押さえればとても育てやすい野菜です。
今回のQ&Aをまとめると──
- ✔ 深さは3cm
- ✔ 中苗がベスト
- ✔ 水やりは最初だけ
- ✔ 追肥は2回だけ
- ✔ 冬は浮き上がりチェック
- ✔ 病気は湿気対策で8割防げる
- ✔ 収穫は“葉倒れ1週間後”
- ✔ 貯蔵は乾燥と風通しが命
- ✔ ネギ類との連作はNG
タマネギは“毎年の経験がそのまま結果に反映される”やりがいのある作物です。
あなたのタマネギ栽培が、今年も大成功しますように。
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